ダイヴァージョンの時はルート変更区間にはバスは止まりません。私のいるところからルート変更区間前のバス停まで通常徒歩5分、ルート変更区間後のバス停までは徒歩10分。カチンカチンに凍った歩道を歩いていったら何分かかるかわからないし、第一転ばないで歩いていける可能性は明らかにゼロ。 自分の車を出すという選択肢はゼロ以下。 1.とにかく危険 2.平日の日中ロンドン中心部に出入りする際のコンジェスチョンチャージ8ポンド 3.何時間かかるかわからない品定めのため駐車料金は天文学的数字 零下5度という生まれて初めての寒空の下、私は自分に問うてみる: 一体私は何をやっておるのか。防寒衣料を買いに行くというならまだ話はわかる。それならば、え~ん、バスが来ない~、と言ったら他人も同情するであろう。しかし、私はこの30年間で最も寒いという今日のこの日、わざわざ外に出てきて夏物の服を買いに行くというのである。嗚呼、ファッション馬鹿も極まれリ...。 考えあぐねているうちに、反対方向からのバスが来ました。 すると何と!! 交差点の手前で停車し、乗客を降ろしているではありませんか。 普通ならバス停以外では決して乗客は降ろさないのですが、いくらなんでもナンだということで、特別に停車OKなのか、運転手の個人的判断なのか、それはわかりませんが、このあたりの融通の利き方も英国らしいところ。よし、降ろしていいなら乗せて悪いことはなかろう!! 心は決まりました。変更ルートまで出てそこでバスを停める。 さっき電話をかけていた人もまだうろうろしていたので、その人に、「今見たでしょ、バス停めましょう」と声をかけ、待機。まもなく遠くに四角い影が現れました。 来た来た。 車道に乗り出し、救助を求める遭難者よろしく大きく両手を振る。もう一人の人なんか車道に出ちゃってる。おおっ、バスは方向指示器を点滅させ始めた。ヤッタ~!! 停車し、ドアが開きました。 嬉しく乗り込む。もう一人の人は運転手に「God bless you!」なんて言ってました。 足元暖房が効くので2階にあがって座席におさまり元のバス停の方を何気に見ると、2人ほど人がいて、この状況に気付いてない様子。見えるかどうかわかんないけど、私はその人たちにむかって手を振ってみる。すると、バスの運転手がクラクションを鳴らして、その人たちも気付き、バスに乗り込みました。ここまでのサービスって普段じゃ考えられないけど、こういう非常時って助け合い精神が強まるみたい。 バスの中はまだあったまってなくて、足がピリピリ冷えてくるので、ここでくつ用ホカロンをブーツに仕込みました。ああ、極楽。 こんな時間にバスに乗るってめったにないので知らなかったけど、たくさん人が乗ってくるもんだなあ、と感心。だんだんだんだん増えてきて、ついに満員近くなりました。このバスルートはいわゆる「シティ」、金融街のシティ・オブ・ロンドン、を通り抜けてから繁華街ウェストエンドに至るのですが、どうやら皆さん勤め人らしく、シティに入るとどんどん降りていって、終点のトテナム・コート・ロードに近づくと乗客は私のほかはあと一人だけ。ショップは大体午前10時から、早いところは9時から、って感じなので、このあたりで朝の7時台はまだすごく早いんです。トテナム・コート・ロードでオックスフォード・ストリートを行くバスに乗り換えるんですが、この乗り換え部分の歩道がこれまたカチンカチンに凍ってる!傾斜もあって、かなり恐い思いをして行きました。 オックスフォード・ストリートを行くバスはたくさんあるので、それほど待たずに乗り込みました。このバスで目的地まで行けるんですけど、あえて途中下車。それは旗艦店最寄のマクドナルドは5時から開いてるけど、トイレが現在故障中なので、ひとつ手前のマクドナルドでトイレ休憩し、かつホットチョコレートを入手、加えてもう一店+Jを扱うユニクロがすぐ目の前なのでそこの様子を偵察、という任務があるから。 ホットチョコレートなんて普段は全然口にしませんが、スゴイ寒い時って、なんか、ぬめりのある液体の方があったまりそうな気がするし、お茶系はトイレが近くなりそうだし、で、行列するにはもってこいの感じ。 英国全土で14店舗しかないユニクロですが、オックスフォード・ストリートには何と4店舗もあります。こんなにユニクロ店舗が集中してるのは世界でもここだけじゃないかしらん。私の家の方から来て一番最初のは小規模で、+J扱いはなし。ニ番目のが大型店で、+J扱いあり。三番目が超大型店の旗艦店。四番目のは百貨店のセルフリッジズに入ってるメンズのみ店舗。 この時点で午前7時半ごろ、上記「二番目」の店: ![]() こちらは午前9時開店ですが、すでに+Jのイメージ写真をでかでかと張り出し、店内も+J商品を前面に出して準備も整っている様子。店の外で待っている人はゼロ。一応、安心しました(笑) もう一度バスに乗って、いよいよ旗艦店に向かいます。 7時45分ぐらい、すこし薄明るくなってきたかな、って感じ。人ごみの様子はどうかしらん、と思いながら店に近づきますと: ![]() ええ~~っ、誰もいないっ!!! 赤いロープの内側にお並びください、ってことなんでしょうけど、誰も並んでませんよっ!! ってことは、私って、 一番乗りなの~!? まさかグラツィアのイベントは中止で、結局9時から開店、なんてことはないわよね~!? 店内の様子を窺うとスタッフのミーティング中の様子。 これならば開店間近なのはまちがいないだろうけど... ![]() ショーウィンドウの外側のイメージ写真貼りの仕上げなんかもまだしてるし、ロープの内側に入るのもなんだか恥かしいので、とりあえずその場でホットチョコレートをすすったりなんかしているうちに、私の後方にひとりふたり人がうろつき始めました。男の人ばっかり。 それから遅刻してきたスタッフがお店に入ったり。 8時直前に若い女性客2人連れが来てロープの内側へ。彼女らは携帯で受け取った招待メールを見せようとしてるみたい。 いよいよ8時。ドアが開きました。 招待メールを持たない私としては様子をまず見なくちゃ、ってことで。 まずその2人連れが入り、次に招待メールのプリントアウトを持った男性客、 それから男性客の一人が「あれってプリントアウトしなきゃいけないの?」なんて言いながら入っていくのが聞えて、よし、これはイケルかも!? つづく
by YumiHaraCawkwell
| 2010-01-28 09:28
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